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ブランコのむこうで

不思議で、面白くて、SF好きな男の子なら大好きになる、星新一。
ショートショートなどの短編から、長編に挑戦するならこの「ブランコのむこうで」はおすすめです。
昭和53年発行ですので、少し古い言い回しも多いですが、穏やかで丁寧な日本語表現に触れることができます。

主人公は小学生の男の子。
学校からの帰り道、自分にそっくりな男の子に出会います。
その子の後をこっそりついて行くと、不思議な世界に迷い込んでしまう・・という物語。

読み進めるとわかってくるのは、この不思議な世界は「誰かの夢」だということ。
少年はいろんな人の夢の中を、旅していきます。

現実世界では、病気で寝たきりの少年が、夢の中でわがままし放題の王子になっている夢。
子どもを亡くしたお母さんの、迷子になった子どもを一生懸命探している夢。

子どもを亡くしたお母さんの夢を通じて、少年はこんなことを思います。

夢の中であんな悲しげに泣いていた人とは思えないぐらい。夢の中では、顔のしわももっと多かった。誰が見ても、心の奥にあんな悲しみがあり、眠ると暗い夢の中へ行く人とは思わないだろう。表面はほがらかだからといって、心の底までそうとは限らないんだなと、ほくは思った。

少年は、自分がいた元の世界に戻れるのでしょうか・・?

長編ですが、少年が迷い込む世界毎に章が別れていて、全部で10章の構成になっています。
長編を一気に読むことに慣れていなくても、1章ずつ読んでいくことができると思います。
低学年なら、眠る前に、1章ずつ読み聞かせ、なんていうのもいいですね。